今回は、2月に雪の影響で出張が取り止めになり、昨年12月以来の中国出張となった。その為、月曜に上海着いた後、直ぐに大連に向かい、火曜の深夜便で、大連から杭州に戻り、浙江省の自社工場でブログを書いている。
大連は2009年以来の訪問で、昨年、こちらにわざわざ訪ねて貰った会社への答礼を込めての訪問である。その他、もう一社訪問することになったが、何れも、1996年設立と1999年設立の会社で、歴史のある良い会社で、安心して仕事が依頼出来る。社員も200名前後で、ベテランばかりで安定しているが、日本向けの受注は、不安定のようで近年は操業の維持に苦労されているようにも思える。
大連はもともと、日本向け下着の生産の先駆けの土地で、数多くの日系企業が進出した。しかし、半島の先という立地でもあり、2010年以降、人の確保が難しくなり、かなりの企業が撤退か縮小となっている。訪問した二つの会社だが何れも地元出身のメンバーで構成されている。
今後だが、中国での縫製産業の人の絶対数は、減少の一途となると思う。手の良い工場は、今後貴重な存在になると思われることもあり、一昨年からスポットで生産をお願いしているが、今後も安定的にお願いをしていきたいと考えている。
さて、当社の浙江省の工場だが、2月以降28名の新入社員が入社した。そのうち13名が省外人で、四川省、安徽省、湖南省、初めてだが、海南島からも一人入社した。何れも社員の紹介か、ご主人がこの地で働いていることが入社の理由になっている。
ラインの責任者や幹部には異動はないが、社員の確保は難しく、やや減少気味となっている。新疆ウイグル自治区から、50名単位での派遣の打診があったが、治安の問題で、地元政府から見合わせるよう指導があり取り止めとなった。また、女性ばかりの会社だが、今後夫婦での出稼ぎの人員を確保しようと夫婦で住める寮を確保したが、今のところ応募は来ていない。社員からの紹介を主にこれまで進めたが、人材確保が今後の大きな課題で、近くで廃業するようなところが出た時の素早い対応も必要となっている。
ところで、昨日のお昼の休憩中、テレビでオリンピックのニュースを見たが、カーリングやアイススケートのペアの報道は、中国人ばかり、日本の羽生結弦や小平奈緒は報道されなかったのか、留守番役の日本人の工場長に質問したが、開催中、全く見なかったということである。羽生結弦のことは、中国でも大きく取り上げられたという記事を日本の新聞で読んだが、相変わらず変わっていないようだ。
今回の出張では、週末の金曜から土曜にかけて、安徽省の宿州にも訪問する予定となっている。少しは人が集まっていると良いが、工場長からは「おばあちゃんばかり」と報告があり、折角訪問しても期待外れになるのではと思っている。
今回救われたことは、気候が暖かだったことである。大連の方も、寒さを覚悟して行ったが暖かく、浙江省の工場も、月曜は26度まで上がったようで、桃の花だと思うが花盛りとなっている。政治での日中関係の雪解けも少しずつ進んでいるようだが、民間レベルでの親睦を少しでも深めていき相互理解に貢献できるようにしたい。